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いまここ:STEP3 転職活動|11「雇用条件通知書の読み方」(全13記事の11本目)
この記事はこんな人向け:内定が出て、条件の書類のどこを見ればいいか知りたい人
結論:年収は総額ではなく、中身で比べてください。
僕はどの会社にもほぼ同じ経歴と希望を伝えましたが、条件は会社によってまったく違いました。
同じ年収でも、固定残業代が何時間分入っているかで、実質の時給は大きく変わります。
僕の年収1000万円の中身
| 項目 | 金額・内容 |
|---|---|
| 基本給+固定残業代 | 約900万円(固定残業は40時間分) |
| 賞与 | 約100万円 |
| 家賃補助 | 年100万円ほど(年収とは別) |
| 実際の残業 | 基本、月20時間以下 |
固定残業40時間分が含まれていても、実際の残業が少なければ、そのぶん時給は上がります。逆に、固定残業込みで高く見えて、実際は毎月それ以上残業する職場もあります。
受け取った4社の通知書と、今の会社を比べる
2回目の転職で受け取った書類のうち4社分と、今の会社を並べてみます。
| 大手ドラッグストア | 調剤薬局チェーンA | 調剤薬局チェーンB(店長ポスト) | 調剤薬局チェーンC(年俸制) | 今の会社(転勤なし・直接応募) | |
|---|---|---|---|---|---|
| 月給 | 37.8万円 | 38万円 | 38.5万円 | 58.34万円 | 75万円(基本給60万円+固定残業手当15万円) |
| 賞与 | 年136.4万円 | 年214万円 | 年97.5万円 | なし | 2年目から(書面は「次年度よりボーナス加算」) |
| 残業の扱い | 計画残業代 年69万円 | 固定残業代 20時間分(月4.78万円) | 固定なし | 年俸に45時間分を含む | 固定残業手当 月15万円・40時間分(実際は月20時間以下) |
| 年間休日 | 108日以上 | 日曜・祝日+会社の定める日 | 122日(昨年実績) | 111日 | 120日 |
| 理論年収 | 659万円 | 670万円 | 559.5万円 | 700.08万円(年俸) | 1000万円(面接で決まった年収。別に家賃補助 年100万円ほど) |
【画像:11_理論年収の比較.png(alt:受け取った4社の条件通知書と今の会社の理論年収の比較。約560万円〜1000万円)】
大手・A・Bの3社は、月給がほぼ同じです。差がついたのは、賞与・残業・手当の条件でした。
Cは年俸制で、賞与がないぶん月給が高く見えます。
今の会社は、月給の時点でほかの4社と大きく違いました。
ますなけどの会社にもほぼ同じことを伝えたのに、ここまで条件が違うとは思いませんでした。
1. 理論年収に「期間限定」や「残業」が入っている
大手ドラッグストアの月給には「みなし薬局長手当」4.3万円が入っていました。これは最長1年の期間限定です。1年以内に薬局長になれなければ、年51.6万円分がなくなります。
同じ会社の理論年収には、計画残業代69万円も入っていました。
調剤薬局チェーンBは、理論年収559.5万円とは別に「残業40時間/月なら701.2万円」と書かれていました。700万円台に見えるのは、残業込みの数字です。
調剤薬局チェーンCの年俸700.08万円には、管理薬剤師手当と「残業見合い45時間分」が含まれていました。700万円は、月45時間分の残業代込みの数字です。45時間を超えた分がどう払われるかは、通知書には書かれていませんでした。
2. 初年度は、理論年収どおりにもらえない
調剤薬局チェーンAは、賞与が年214万円で年収の約3割。ただし冬賞与の初回は在籍月数に比例して1/6でした。昇給も「初回はなし」です。
調剤薬局チェーンBは、賞与が2年目から満額でした。
理論年収は「満額もらえた年」の数字です。1年目にいくら入るかは、別に計算する必要があります。
3. 手当は、条件つきのことがある
調剤薬局チェーンBの諸手当8.5万円のうち、地域加算手当6万円は指定の店舗で働くときだけ、役職手当2.5万円は店長として働くときだけの支給でした。
店舗や役職が変われば、月給がそのぶん下がります。
4. 基本給の割合と、年間休日
大手ドラッグストアは基本給15万円に手当を積み上げた形、調剤薬局チェーンBは基本給30万円でした。
年間休日は108日以上、111日、122日。今の会社は120日です。同じ「正社員・薬剤師」でも、多いところと少ないところで休みが2週間ぶん違います。
5. 辞めるときのルールも書いてある
調剤薬局チェーンCには「自己都合退職は90日前に届け出ること」と書かれていました。入社したあとに次の転職をするとき、3か月前には言わないといけないということです。
4社を見比べて一番感じたのは、同じような受け答えをしても、会社によって年収は全然違うということでした。
この4社だけでも、理論年収は約560万〜700万円まで開いています。今の会社の1000万円まで入れると、差は440万円です。
今の会社も、書面では賞与は「次年度から」でした。1年目は、月給75万円×12か月の900万円です。



年収の数字が高いほうを選べばいいのでは?



700万円台に見えても、残業込みの数字だったりします。中身をそろえてから比べてください。
必ず確認するところ
- 年収の内訳:基本給、固定残業代、手当、賞与
- 固定残業代:何時間分か。実際の残業はどのくらいか
- 基本給:賞与や昇給の計算のもとになる
- 休日:「週休2日」と「完全週休2日」は違う。年間休日の日数
- 転勤・応援勤務の可能性
- 手当:家賃補助など、年収に含まれないもの。期間限定・店舗限定・役職限定の手当がないか
- 理論年収の計算式:残業代や期間限定の手当が入っていないか。年俸制なら、何時間分の残業が含まれているか
- 退職の届け出期限:何日前に言えば辞められるか
- 初年度の賞与・昇給:初回は減額・なしになっていないか
口約束は書面で
面接で言われた年収も、最後は書面で確認します。言った・言わないを防ぐためです。
まとめ
- 年収は総額ではなく中身で比べる
- 理論年収は「満額の年」の数字。初年度と、条件つきの手当は別に確認する
- 固定残業代は「何時間分か」と「実際の残業」をセットで見る
- 口約束は書面で確認する
次に読む
→退職の伝え方・引き継ぎ(STEP3 転職活動)
→転職すべきか迷ったら最初に読む記事(ロードマップの全体)
参考リンク
- 厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク「固定残業代制を採用する場合は、募集要項や求人票などに、次の①~③の内容すべてを明示してください。」 https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/0000184068.pdf (2026-11-04確認)
- 厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク「求人票(大卒等)の見方のポイント」(「週休二日制」欄の見方) https://www.hellowork.mhlw.go.jp/doc/ex_kyuujinn_daisotsu_mikata202109.pdf (2026-11-04確認)
- 厚生労働省「確かめよう労働条件」Q&A「採用時にはどのような労働条件が明示されるのでしょうか?」(労働基準法第15条) https://www.check-roudou.mhlw.go.jp/qa/roudousya/koyou/q1.html (2026-11-04確認)



